ごあいさつ
2024年4月30日
日本結合組織学会 (JSMBM)
理事長
筑波大学
生存ダイナミクス研究センター
柳沢 裕美
日本結合組織学会は1969年に第1回の学術大会が開催され、半世紀以上にわたり日本における結合組織関連の研究の発展に寄与してきた歴史と伝統を有する学会です。また、2015年にはマトリックス研究会(1959年にコラーゲンシンポジウムとして発足した後、コラーゲン研究会、マトリックス研究会として発展)と発展的統合し、細胞外マトリックス関連分子や病態解析の専門家が一堂に会し、基礎から臨床まで幅広い領域の研究者が情報・意見交換を行う場として発展を遂げてきました。近年、次世代イメージングやマルチオミックス解析などの革新的な技術を用いた再解析により、マトリックスの実態がより明らかになってきました。また、生体材料やバイオメカニクスなどの異分野との融合研究を通して、結合組織学会もさらなる転換期に入りました。
私は、前理事長の野水基義先生(東京薬科大学)から引き継ぎ、2024年4月に日本結合組織学会15代目の理事長に就任いたしました。歴代の理事長・会長・理事・監事・評議員の先生方をはじめとする諸先輩方が築かれてきた本学会の伝統を踏襲しつつ、さらなるマトリックス研究の活性化、若手の育成、女性研究者のサポート、国際化の4つの柱を立てて、学会活動に微力ながらも貢献できるよう、鋭意努める所存です。何とぞご支援賜りますようお願い申し上げます。
日本結合組織学会の最も重要な事業は、毎年開催される「日本結合組織学会学術集会」です。結合組織関連の研究分野は広範囲にわたります。多様な領域の研究者の方々に日本結合組織学会学術集会に参加していただくことを強く願っております。また、日本結合組織学会では学術集会とあわせ、大高賞、学術賞、功労賞、学術集会でのYoung Investigator Awardの選考と授与を行っています。さらに、海外関連学会への若手会員の参加・発表を支援する目的で、渡航援助のためのJSMBM International Travel Awardの授与を行っています。Travel Award事業をとおして、国際的な視野を身につけ新たな研究展開を図っていただく機会を支援することも学会の大きな使命と考えています。若手研究者の方々の積極的な応募をお待ちしています。
日本結合組織学会は、結合組織及びその関連分野に関する研究の進歩発展に加えて、広く研究者間の交流を深めることを目指しています。様々な活動をとおして、結合組織や細胞外マトリックスに関連した研究活動の発展に寄与できる学会にしていきたいと考えています。特にホームページやソーシャルネットワークの充実をはかり、迅速な情報発信を行うとともに、年2回発行されるニュースレターをとおして、会員間の情報共有を更に充実していきたいと考えています。皆様のご支援をよろしくお願い申し上げます。